kanashiikimochide

sakeganomitaitoki

マイナー

連休の狭間の平日。
或る催しに惹かれて観光地へ出かけた。
4時過ぎに起床。家を出たのは7時まで未だ少しある6時台。それでも目的地到着は9時になった。
人影の疎らな朝は清々しい。見たいと思った催しを見て回った時間は90分ほど。期待した以上に得るものがあった。
少し時間を潰して、昼食を食べてから帰るつもりでいた。
しかし、近くの寺の人出は、想像を遥かに超えていた。参道両脇にある屋台には多くの人が群がり、何某かのものを食べながら歩いている。
甘い匂いに醬油やソースの匂いが混じり合う雑踏。
毎日が祭の中にある。

祭バカと自称する人たちの多くは、悪い人ではないのだろう。面倒見が良く、地域のために骨惜しみはしない。世の中や社会は、そんな人たちで動いていく。そして祭りの雑踏に浮き立つ人たちも……。
しかし、私は馴染むことが出来ない。
そんな人たちで動いていく世の中にも。

駅近くの、全国チェーンの中華料理店ですら、順番待ちの列が出来ていた。2時間かけて戻れば、空いている店は幾らでもある。行った先で食べなければならいようなものなど無いし、並んでまで食べたいとも思わない。


戻ってきて、氷無しの水割りウィスキー2杯と、天婦羅5種盛り、鮪の剝き身で昼にしたのは2時を過ぎていた。