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フォー(続き)

大阪のフォーの店には二度行った。一度目は私一人で。二度目は娘と一緒に。
いずれも大阪場所見物の昼食として。
その後、もう一度、行ってみたのだが、無くなっていた。
ブリキの装飾品が至る所にあり、ベトナム風なのかどうなのかは分からないが、金星紅旗は確かに目立っていた。いずことも知れぬ無国籍な雰囲気が好きだった。
私は何を飲んだか思い出せない。
その店のフォーは青い唐辛子が効いていて、3月場所でも、燗の日本酒では、食べにくかったはずだ。ビールが好きな娘は、多分、ハノイビール。しかし、出された瓶は緑だったようにも記憶する。冷たいビールの苦みが、青唐辛子の刺激を弱めてくれると娘は言った。
パクチーは大丈夫かどうか店の人に訊かれたのも思い出す。
もちろん大丈夫だ。
ただ、パクチーを毛嫌いする人への当てつけなのか、これみよがしにパクチーばかり食べてみせる人がいる。人の好き嫌いだから、どうでもいいのだが、香味野菜をキャベツやレタスのように頬張るのは、自然な姿とは思えない。何かムリを重ねているようにも見えるし、必要なときに品薄になって手に入らないというのも困る。
薬味は適量_と誰でも知っている。