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一年が過ぎて

このサブ・ブログを始めて一年が過ぎた。
なんとなく心が晴れない時、数年前までは一人で飲みに行った。
職場でのイヤな気分を家に持ち帰らない。少し飲んだら気分が変わるのだから、どこかで軽く、飲んで帰ってきたら。
在職中、そう言ってくれた妻だったが。
彼女が、こんなに早く亡くなってしまうとは。
なんとなく心が晴れないどころか、夕暮れになると悲しくて堪らない。四か月が過ぎても不意に涙ぐむ。
もう以前のようには飲めないし、飲みに行っても心が晴れるとは思えない。
終日、誰とも話さず、他愛ない会話を身体の中に溜め込むだけ。声にして出さない限り、他愛ない言葉は滓のように蓄積され、いつか邪なものに変容するのではないか。

妻の葬儀の後、娘が置いていった小冊子には、
悲しみと折り合いをつけることを急ぎすぎないように_とあった。
時間が過ぎるのを待つしかないこと。そんなことは誰でも分かっている。
知りたいのは虚しい時間の過ごし方。
答えは各人で異なるのも分かる。だから、見つけられない限り、どこにも答えはないと言われているに等しい。
話す相手のなくなった他愛ない会話は、呑み込むだけにせず、今はやはり、それを文字にしておく他はないのだろうか。