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青葱

熱で臥せっていて、あれこれ妙なことを考えた。
蕎麦やうどんの薬味にするような刻んだ青葱を大量に食べたくなった。
頭の中では、胡麻油を引いて熱したフライパンに、小口切りにした青葱を大量投下する。火は直ぐに止めて、余熱の中で、ナンプラー少々、鷹の爪で味付けする。加熱して嵩の減った青葱を箸で摘み、日本酒を飲む。小鉢に入れた僅かばかりの白飯も摘まむ。
玉葱でも構わない気がしたが、火は殆ど入れない方が美味いかもしれない。甘すぎないミニキュウリのピクルスと一緒に食べるなら、胡麻油ではなくオリーブオイルの方が良いのか。

苦瓜やクレソン、ルッコラ、セロリ等々、一齧りしたときの清涼感、胸の痞えが消える心地よさ。
青葱を大量に食べてみたくなったのは、同じような感覚からだったのか。
熱が下がり、普通に起きて生活を始めると、変なことを考えていたなぁと思うばかりだ。
いつもの通り、食べたいものが、これといってない、時間が来たら機械的に何かを食べる人間に戻っていた。