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Five-storey pagoda and cherry blossoms

天気が良いのは今日だけで、暫くは、ぐずつくみたい。
そう妻に言われて、急遽、外出することにした。
20日ほど引籠っていた。人に会うのも、外出するのも、ただ億劫に思えた。
しかし、出かけるなら、知人の個展を覗くため、京都へ。
阪急ではなくJRを利用したのは、駅中のとある店での昼飲みと、土産に漬物でも_と考えたからだ。何度か行きかけて機会を失していた東寺のことが頭にあったかもしれない。伊藤万理華御朱印帳を持って出るのは忘れたが。
JRの車内は空いていた。が、京都駅は人で溢れていた。
旧に復した_というところか。
東寺も同様の人出だった。観智院や大師堂まで行く元気は失せていた。

就寝前に読み続けている小説の中で、以下のような件に出合った。
なんとなく書き残しておきたくなった。

俺には、御立派で荘厳な神様なんか、いらない。ーー《わたしよりも、異教徒一人の命の方が、よほど大切なのだ》と説く神がいたら、ーーそういうことを、勇気を持って語れる神が現れたら、その時こそ、俺は神の前に跪くね

ーー神っていうのは、限りなく無力で、哀れなんだろうな。だからこそ、その悲しみを知る目で、人を見つめる。そういう目で見つめられるから、人は救いを感じられるんじゃないかな

北村薫「玻璃の天」より

 

 

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